📖 3ヶ月、問い合わせゼロ
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「募集を出して3ヶ月、まだ問い合わせがゼロ」。札幌の若い大家さんから、そんな相談がありました。築28年の単身向けアパートで、仲介会社1社にすべて任せていたそうです。自分で検索してみると、同じ部屋が10社以上から重複掲載され、「ずっと残っている人気のない物件」に見えていました。
入居者募集の方法を間違えると、空室期間が長引き、毎月数万円の家賃収入を失います。さらに、掲載料や広告料を払いすぎているケースも多いのが現実です。本記事では、元設備設計士で、札幌で築古物件を自主管理する筆者が、募集の4つの経路と費用、無料媒体の使い方、広告料の交渉の仕方、そして札幌特有の繁忙期と募集開始のタイミングを整理します。
読み終える頃には、家賃を下げる前にやれることが具体的に分かり、費用をかけずに動かせる募集の経路が手元に3つ増えます。冒頭の大家さんは、この方法で3週間後に申込みが入りました。
📖 この記事でわかること
仲介1社への丸投げが空室を長引かせる理由と、募集の4つの経路の費用と効果がわかります。無料掲示板やSNSなど費用ゼロの経路の使い方、仲介会社が動く広告料の伝え方、札幌の繁忙期と募集前のチェック項目、家賃を下げずに決める工夫を、表とチェックリストで確認できます。
📣 考え方: 募集は1つの経路に絞らない。4つの経路と費用
入居者募集の方法は、大きく4つに分かれます。仲介会社への依頼、大手ポータルサイトへの掲載、地域の無料掲示板やSNS、そして自分のホームページや地図サービスへの登録です。費用と特徴を比べると、仲介会社は広告料が家賃の1〜2ヶ月分で集客力が安定。ポータルサイトは月額数千円から数万円で、多くは仲介会社経由で掲載されます。無料媒体は費用ゼロで、決定までは時間がかかる。自分のホームページは制作に数万円で、単独では弱い。
冒頭の大家さんの問題は、仲介会社1社にすべて任せていたことでした。仲介会社は強力ですが、営業担当1人の動きに左右されます。あなたの物件を「お気に入り」に入れてもらえなければ、紹介すら回ってきません。募集は1つの経路に絞らず、複数を並行するのが基本です。
ポータルサイトには落とし穴があります。同じ物件が10社以上から重複掲載されると、検索結果が荒れ、入居者からは「ずっと残っている人気のない物件」に見えます。仲介会社20社に一斉送信して「広く募集してもらう」のは逆効果で、そのエリアに強い2〜3社に絞り、広告料を厚めに出す方が、結果的に決定スピードは上がります。筆者の物件でも、依頼先を3社に絞ってから平均の決定日数が明らかに短くなりました。
掲載されているかを定期的に自分で検索して確認するのは、大家の基本動作です。写真が暗い、間取り図が古い、条件が古いまま。そうした状態で何ヶ月も掲載されている物件を、自分で見つけることができます。
募集の経路を増やすことは、費用を増やすことではありません。次に説明する無料の経路は、費用ゼロで今日から始められます。
💡 ポイント
募集は仲介会社1社に丸投げしないこと。エリアに強い2〜3社に絞って広告料を厚めにし、無料の経路を並行させると、決まる速さが変わります。
📱 やり方: 費用ゼロの経路と、広告料の伝え方
費用ゼロで使える主な経路は4つです。地域の無料掲示板サービスで北海道・札幌のカテゴリに物件を投稿する。短文SNSで「#札幌賃貸」のようなタグをつけて投稿する。写真SNSで内装の写真や短い動画を出す。地図サービスに物件名と住所で登録する。筆者の札幌のアパートでも、無料掲示板経由で1ヶ月以内に決まった部屋があります。家賃4万円台・築30年超の1Kですが、「ペット可・初期費用ひかえめ希望」にターゲットを絞った投稿が刺さりました。
ただし無料媒体には欠点もあります。問い合わせ対応をすべて自分でやる必要がある。契約や審査の手続きも自前。冷やかしや非常識な連絡が混じる。「契約の流れまで自分でやれるか」を判断軸にしてください。手間を取るか費用を取るかの選択です。まず1つ、無料掲示板から始めてみてください。投稿は20分ほどでできます。
仲介会社への依頼では、広告料の伝え方で動きが変わります。札幌の広告料の相場は家賃の1〜2ヶ月分で、閑散期は2ヶ月、繁忙期は1ヶ月が目安です。やってはいけないのが、いきなり「広告料は出しません」と伝えること。後回しにされ、紹介が止まります。
正解は、成約時の条件を細かく分解して提示することです。成約時に広告料1ヶ月分。内見1件あたり数千円の内見手数料。即決した場合の上乗せ。仲介会社の営業担当も人です。「動けば動くほど報酬が増える」形にすると、優先順位が上がります。あるケースでは、広告料1ヶ月と内見手数料の組み合わせに変えただけで、繁忙期前の12月に決まった物件がありました。
依頼時には、仲介会社が使いやすい形で資料を渡すことも大切です。間取り図、室内写真10枚、周辺環境のメモを1セットにして、初回訪問で手渡しすると話が早く進みます。写真は窓を開けて自然光で撮り直したものにしてください。
| 経路 | 費用 | 向いている場面 |
|---|---|---|
| 仲介会社(2〜3社に絞る) | 広告料 家賃1〜2ヶ月分 | 繁忙期に確実に決めたい |
| ポータルサイト | 月額数千〜数万円(多くは仲介経由) | 掲載状況を自分で確認する |
| 地域の無料掲示板・SNS | 0円 | 条件を絞って直接届けたい |
| 地図サービス・自分のページ | 0〜数万円 | 検索で物件名を見つけてもらう |
📅 マインド: 札幌の繁忙期と、家賃を下げずに決める工夫
札幌の賃貸の繁忙期は、全国平均より少し早めです。1〜3月が新生活のピークで、決定率は通常期の3倍ほど。10〜11月は転勤族の動きで隠れた繁忙期。5〜8月と12月は閑散期です。退去予告が出たら、その月のうちに募集を始めるのが鉄則です。
募集開始前のチェック項目は7つです。室内写真は明るい昼間に撮り直したか。間取り図は最新か。募集家賃は周辺相場の±5%以内か。初期費用の合計を計算してあるか。ペット可・楽器可など条件の見直しをしたか。退去通告から1週間以内に仲介会社へ連絡したか。募集用の一言(部屋の売り)を用意したか。
家賃を下げずに決める工夫も重要です。家賃を5,000円下げると、利回りが落ちるだけでなく、退去のたびに下がり続けるリスクが残ります。代わりに「フリーレント1ヶ月」「初期費用のカード払い可」など、初期コストを下げる打ち手の方が、将来の家賃を守れます。
冒頭の大家さんは、写真を自然光で撮り直し、依頼先を3社に絞って広告料を1ヶ月分に厚くし、無料掲示板に「ペット可・初期費用ひかえめ」で投稿しました。3週間後、無料掲示板経由で申込みが入り、広告料はゼロで決まりました。家賃は1円も下げていません。
空室が続くと、大家はまず家賃を下げたくなります。その前に、募集の経路と写真と条件を見直してください。多くの場合、下げるべきは家賃ではなく、届いていない範囲です。まずは今ある物件の募集状況を、自分でポータルサイトで検索するところから始めてみてください。
- ✅ 自分の物件をポータルサイトで検索し、掲載状況と写真を確認した
- ✅ 仲介会社への依頼先をエリアに強い2〜3社に絞った
- ✅ 広告料は「ゼロ」ではなく、成約時と内見時に分けて提示した
- ✅ 無料掲示板かSNSに、ターゲットを絞った投稿を1つ出した
- ✅ 退去予告が出た月のうちに募集を開始した
- ✅ 家賃を下げる前に、フリーレントや初期費用の工夫を検討した
📌 この記事のまとめ
- 仲介会社1社に丸投げすると、担当1人の動きに左右され、重複掲載で「売れ残り」に見えます。エリアに強い2〜3社に絞り、無料の経路を並行させましょう。
- 広告料は「ゼロ」と言わず、成約時1ヶ月分と内見手数料に分けて提示すると、仲介会社が動きます。写真は自然光で撮り直し、資料は1セットで渡します。
- 札幌は1〜3月が決定の山です。12月までに写真・資料・条件を整え、家賃を下げる前に募集の経路と見せ方を見直してください。まずは自分の物件を検索するところからです。


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