安い業者に頼んだら工事が雑で1年後に再修繕になった。費用対効果の正しい考え方

📖 40万円の塗装、2年で剥がれた

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外壁塗装の相場は60万円。ユウは40万円の業者を見つけて、迷わず頼んだ
20万円も安い!同じ塗装なんだから、安い方がいいに決まってる
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2年で塗膜が剥がれた…再施工に70万円…合計110万円、相場の2倍…
ズーン
安さの理由を、確認していなかった
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修繕費は「価格」じゃなく「価格÷もつ年数」で比べる。60万円で10年なら年6万円だ
築古転生士(元設備設計士 × 大家)のひと言
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40万円で2年なら年20万円。塗り回数・下地処理・保証年数を見れば、安さの中身が分かる!
ピカーン!
安さには「健全な理由」と「危険な理由」がある
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塗料名と塗り回数、下地処理と養生の項目、保証年数。見積書で3つ確認、と
危ない見積もりは、事前に見抜ける
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再施工は保証10年の業者に。年7万円で、もう剥がれの心配はない
価格ではなく、費用対効果で選べる大家へ

— 記事本文へ続く —

外壁塗装の相場は60万円。若い大家さんは40万円の業者を見つけ、「同じ塗装なら安い方がいい」と迷わず頼みました。ところが2年で塗膜が剥がれ、再施工に70万円。合計110万円で、相場の2倍近くになりました。安さの理由を確認していなかったのです。

相場より3割安い見積もりに飛びついて、工事が雑で1年後にやり直し。「安物買いの銭失い」を自分がやってしまった、と落ち込む大家さんは後を絶ちません。原因は、見積もりの金額だけを見て、工事の中身を比べていないことです。本記事では、元設備設計士で、札幌で築古物件を自主管理する筆者が、「安さの中身」を見る方法、再修繕になる典型パターン、そして長い目で得になる選び方と、発覚後の対応を整理します。

読み終える頃には、価格ではなく「価格÷もつ年数」で業者を選べるようになり、110万円の失敗を繰り返さなくなります。

📖 この記事でわかること

修繕費は「価格」ではなく「価格÷もつ年数」で比べる理由と、40万円の塗装が2年で剥がれて合計110万円になった実例がわかります。工程省略・下地手抜き・防水省略・養生不足・工期遅延の典型5パターン、見積書で見る3点、発覚後の5ステップと契約不適合責任を表で確認できます。

目次

💡 考え方: 「安さの中身」を見る。価格÷もつ年数で比べる

冒頭の例で重要なのは、費用対効果の考え方です。60万円の工事が10年もてば、負担は年6万円。40万円でも2年しかもたなければ、年20万円です。修繕費は「価格」ではなく「価格÷もつ年数」で比べるのが正解です。この式を持っているだけで、安い見積もりの見え方が変わります。

安い見積もりには、健全な理由と危険な理由があります。健全な理由は、自社の職人で中間マージンがない(2〜3割安くできる)、閑散期の稼働確保(職人の手が空く時期の値引き)。危険な理由は、項目を省いた「一式」見積もり(後から追加請求)、材料や工程のグレードを落とす(数年後の再修繕で逆に高くつく)。

つまり見るべきは金額ではなく「なぜ安いのか」の中身です。健全に安いなら大家にとってお得な出会いで、危険に安いなら避けるべき相手。相見積もりのたびに「なぜこの価格でできるのですか」と聞く習慣をつけた大家さんは、自社施工でクロスを相場より2割安く請ける業者と出会い、年間の修繕費を15万円下げました。

設備設計の仕事で、施工会社の見積もりを比較するときも、最安値は最初に疑います。同じ仕様書で明らかに安い場合、数量を読み違えているか、工程を省く前提かのどちらかが多い。理由を聞いて説明できれば採用し、できなければ外す。大家の修繕も同じです。

健全な企業努力で下げられるのは、おおむね相場の2〜3割までです。30坪アパートの外壁塗装の相場が80〜120万円なら、50万円を切る提示は一度立ち止まる。「今日契約すればさらに10万円引き」と来たら、それは安さではなく、比較させないための手口です。

💡 ポイント

修繕費は「価格÷もつ年数」で比べる。60万円で10年なら年6万円、40万円で2年なら年20万円。安さの理由が「自社施工・閑散期」なら健全、「一式・グレード落とし」なら危険です。

⚠️ やり方: 再修繕になる典型5パターンと、見積書で見抜く3点

築古物件の修繕で、再修繕になる典型パターンは5つです。1位、塗装の工程省略(3回塗りを2回に減らされ、2〜3年で塗膜が剥がれる)。2位、下地処理の手抜き(高圧洗浄やサビ落としが不十分で、すぐ劣化する)。3位、防水処理の省略(コーキングの打ち替えを省かれ、雨漏りが再発する)。4位、養生の不足(塗料の飛散で入居者の車や共用部が汚れる)。5位、工期遅延・連絡不通(着工後に職人が来なくなり、空室期間が延びる)。

冒頭の40万円は、1位と2位の複合でした。3回塗りが2回になり、下地の高圧洗浄が省かれ、2年で剥がれた。見積書に「塗り回数」と「下地処理」の項目がなかったのに、金額だけを見て決めていました。

見積もり段階で確認するのは3点。塗装の回数と、使う塗料の商品名が書かれているか。下地処理・養生の項目が見積書に入っているか。保証年数が書面に明記されているか。この3点が書かれていない見積書は、安くても「何をしないか」が分からない見積書です。

北海道では、凍害を受けた外壁の補修と、寒冷地対応の塗料の選定が加わります。「凍害部の補修込み」「寒冷地用の塗料」の記載がない見積もりは、冬を1回越したときに差が出ます。設備の工事なら、凍結防止帯と保温材の扱いが同じ位置にあります。

この型を知っているだけで、危ない見積もりは事前に見抜けます。相見積もりの統一フォーマットに「塗り回数」「下地処理」「保証年数」の行を入れておけば、3社を並べた瞬間に、どの安さが危険かが見えます。

再修繕のパターン よくある内容 見積書で見る項目
塗装の工程省略 3回塗りを2回に。2〜3年で剥がれる 塗り回数と塗料の商品名
下地処理の手抜き 高圧洗浄・サビ落としが不十分 下地処理の項目と金額
防水処理の省略 コーキング打ち替えを省く シーリングの数量(m)
養生の不足 塗料の飛散で車や共用部が汚れる 養生費の項目
工期遅延・連絡不通 職人が来なくなり空室が延びる 工期と遅延時の対応の記載

✅ マインド: 長い目で得になる選び方と、発覚後の対応

長い目で得になる選び方は、価格・内訳の透明性・保証・実績・対応の5項目を各20点で採点する総合評価です。価格は「適正範囲内か」で採点し、最安というだけで満点にしない。保証は年数と書面の有無。実績は同じ地域・同じ工種の施工例、寒冷地なら凍害補修の経験。この採点で選ぶと、40万円の業者は保証と透明性で点を落とし、自然に外れます。

それでも、工事が終わってから気づくことはあります。発覚したときの対応は5ステップ。不具合の箇所を日付入りの写真で記録する。契約書と見積書を見直し、工事範囲と保証内容を整理する。業者へ書面(メールで可)で是正を求める。応じなければ、国が指定する住宅相談の窓口に相談する。60万円以下なら少額訴訟(簡易裁判所で1日で終わる手続き)もある。

請負工事には、契約不適合責任(欠陥への補修・賠償の責任)が法律で定められています。不適合を知ってから1年以内に通知すれば、無償補修や代金の減額を請求できます。泣き寝入りしかけた大家さんが、写真と見積書を添えて書面で是正を求めたところ、業者は無償の手直しに応じた例があります。感情ではなく、記録で交渉したことが、変わるきっかけでした。

冒頭の大家さんは、再施工を保証10年の業者に70万円で頼みました。年7万円。「もう剥がれの心配をしなくていい」というのが、110万円の授業料で得たものです。以後は、契約前に塗り回数と保証年数を書面化するのが習慣になったそうです。

今日やることは、手元の見積書に「塗り回数」「下地処理」「保証年数」が書かれているかを見ることです。書かれていなければ、業者に聞く。答えが返ってこなければ、その安さは危険な安さです。価格ではなく、費用対効果で業者を選べる大家になってください。

  • ✅ 修繕費を「価格÷もつ年数」で比べた
  • ✅ 安い理由を業者に聞き、自社施工・閑散期(健全)か、一式・グレード落とし(危険)かを判断した
  • ✅ 見積書に塗料名と塗り回数、下地処理と養生、保証年数が書かれているか確認した
  • ✅ 寒冷地なら凍害部の補修と寒冷地用の塗料の記載を確認した
  • ✅ 価格・透明性・保証・実績・対応の5項目で採点して選んだ
  • ✅ 不具合が出たら日付入りの写真を撮り、書面で是正を求め、1年以内に通知した

📌 この記事のまとめ

  • 修繕費は「価格」ではなく「価格÷もつ年数」で比べます。40万円で2年なら年20万円、60万円で10年なら年6万円。安さには健全な理由と危険な理由があります。
  • 再修繕の典型は、塗装の工程省略・下地処理の手抜き・防水の省略・養生不足・工期遅延の5つ。見積書の塗り回数・下地処理・保証年数の3点で事前に見抜けます。
  • 発覚したら日付入りの写真、書面での是正要求、契約不適合責任(1年以内の通知)で対応できます。まずは手元の見積書に塗り回数と保証年数があるか確認してください。

その見積もり、頼む前に見せてください

元設備設計士の筆者が、修繕の見積書を「一式」の中身まで読んで、高いか安いか・何を確認すべきかをお伝えします。まずはお問い合わせフォームから見積書の内容をお送りください。

見積書を見てもらう →

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